ゲームの没収は悪影響!?子供から正しくゲームを没収させる方法
ゲームに没頭する我が子を見て、不安や怒りを感じているお父様・お母様も多いのではないでしょうか。
- 学業が疎かになっている
- 外に出かけず、家でゲームばかりしている
- ゲームに没頭する余り、言う事を聞かなくなった
- ゲームに影響を受けて、言葉遣いが悪くなった
…どれもほぼ100%で起こりうる問題だと思います。
しかし、問題だからとは言え
- 没収してしまおう。
- そもそも買い与えるのをやめてしまおう。
…と、親の決定一つで簡単に実行に移してしまうのは
「チョットマッテ!」
と思ってしまいます。
なぜならもっと酷い悪影響が、ご両親の見えないところでお子様に降り注いでいるかもしれないからです。
お子様を擁護するわけではないですが、
私も小学生の頃からゲームに没頭していた人間で、
よくニンテンドー64をゴミ袋に詰め込まれ大号泣しながら必死に抵抗していたのを覚えています。笑(結果的にマジで捨てられました。)
私は現在子はおりませんので、ご両親方の不安や怒りは正直まだ実際に経験できていません。そこに関して偉そうなことは言えません。
ただ、ゲームを没収される子供の気持ちはほぼ100%で理解できます。
ゲーム問題でお子様と向き合う際は、
是非「没収させることにより起こりうる悪影響」
についても知っていただきたいのです。
そもそも一度ゲームが好きになってしまうと、最低でも5年以上はゲームから離れられない印象です。悲しいかもしれませんが、「ゲーム依存」という言葉を知り、それを前提として理解しなければなりません。
ちなみに子供のゲーム依存は100%親の責任って言われますね。
ゲームを没収することにより起こりうる悪影響
非常に強い恨み・怨念・ストレスを抱く
悪影響度:★★★★★
ゲームを取り上げて多少不機嫌になられた経験はありませんか?
「娯楽」の禁止や没収は正直子供にとってこの世で一番の重刑なので、たとえ事前警告をしていたとしてもおススメできません。
それは、子供にとって一番強いストレスになるという事です。
2014年の東京大学の研究によると、「幼少期のストレスが成長後の脳に影響を与える」ことが発表されております。人格形成だけではなく、アスペルガー症候群(ASD)、注意欠陥・多動症(ADHD)における社会性の障害に影響が及ぶ可能性があります。
私は小さいころは大人しく控えめな性格で、女の子にも泣かされるような内気な小学生でした。が、没収・禁止されてからというものの、今思うと不思議なくらい内なる性格が激変していました。
両親に非常に強い恨みを持ち、両親の言葉を無視し続けたり、親にわざと聞こえるように壁や床を殴ったり、物に当たったりしていました。親の財布からお金を盗んで、ゲームをコッソリ買いに行ったりもしました。(バレてボコボコにされました。)
とにかく親の思い通りにはならないぞ!という気持ちが強く芽生えていたと思います。
全員がそうとは限りませんが、よく耳にする話でもあります。注意してください。
そもそも、不注意に親がゲームを与えておいて、勝手に取り上げるというのも変な話です。
友好関係に隙間が生じる
悪影響度:★★★☆☆
これだけゲーム業界が進化しているということは、どこの家庭も基本ゲームを持っているということ。
仲の良い友達たちがゲームの話題を話していても、全くついていけず気が付けば仲間外れ…なんてこともあるかもしれません。結局ゲームって「皆が持ってるから欲しい」なんですよ。言い換えれば「皆の輪に入りたいから欲しい」とも言えます
今でこそ私は「一人は最高。人脈なんていらない。」と思っていますが、小学生、中学生で友達がいないことは当時とても辛いことだという認識がありました。おそらくそう思っている子供は多いと思います。
現に、小学生全体の60%、中学生全体の75%がゲーム機を所有している時代です。これは、株式会社レコチョクとMMD研究所による調査結果。いかに友人同士の話題がゲームに関する事で盛り上がっている時代かがよく分かります。ピークが中学生というのも面白い結果で注目です。50代でも25%の所有率ということは驚きでした。
集中力が激減する
悪影響度:★★★★☆
そもそも、人は大事な物を無理矢理奪われて、「じゃあ勉強しよう!」とはなかなかなりません。見返してやるために勉強してやる!!というのは集中するための原動力として非常に良い感情ですが、小学生にはなかなか荷が重い思考に感じます。集中して遊べる何か、があるからこそ他のことにも集中することができる可能性は大いにあります
私も子供の頃、後で気兼ねなくゲームをするために、先に小学校の宿題をとても集中して消化していたのを覚えています。
それと同じですね。ゲームというアイテムを上手く使えば、我が子を自由に操ることも不可能ではなさそうです。
ただし、勉強する環境に近い所にゲームを置いておくことは集中力の分散に繋がるため逆効果になります。
これは、DaiGoの「自分を操る超集中力」という本で出てくる言葉です。ゲーム部屋と勉強部屋はきっちり分ける!これが重要です。
アメリカにおける研究では、以下のようなデータが出ています。
- 幼少期にテレビを観ていた子供たちは学力が高い
- 幼少期に『セサミストリート』などの教育番組を観て育った子供たちは就学後の学力が高い
これは、中室牧子さん(教育経済学者)の著書『学力の経済学』にて紹介されている内容です。
少なくとも、勉強以外からも子供が得ることができる知識や成長の機会は多いという事です。事実、RPG等の複雑なゲームは、子供のストレス解消に強く働きかけ、想像力や忍耐力を培ってくれるというデータもあります。
必ずしもゲームばかりしている、テレビばかり見ているのは悪いだけではないことが段々分かってきました。
「楽しい」「喜び」の感情は、創造力を高め意思決定を早くするという心理学的データもあります。楽しいことがあった後や喜びを味わった後は、クリエイティブな発想が生まれやすいことから、子供の発想力により磨きがかかりそうですね。
これらを知った上でどう行動するかが問題
だからと言ってゲームばかりさせておいて良いはずはありません。
近頃はオンラインゲームが主流で、言葉遣い等に悪影響を与えるツールも増えてきています。どうしたって子供を上手くコントロールする必要があるのです。
どう対処されていくかは、お子様とよく話し合ったうえで決めていくことになるかと思われます。…が、今回述べたような、ゲームをなくす事に対する悪影響も大いに考慮すべきです。そして、できればゲームは「買い与える前に」よく話し合って約束事を決めておくべきでしょう。
最近では、指定した時間以内でないとゲームができないようロックすることができるサービスも備わってきています。
注目なのは、お子様に人気の「任天堂Switch」です。これには、「みまもりSwitch」というお子様からしたらなんとも迷惑な機能が備わっているんです。
『Nintendo みまもりSWITCH』は、気になるお子さまのゲームプレイ状況を「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」と連動してスマートフォンから簡単にみまもることができる無料アプリです。〜公式サイトより引用〜
なんのゲームをしているか見られるうえ、遠隔の強制終了も可能とか恐ろしいですね…現代の子供は、コッソリゲームをするハラハラドキドキの楽しさは味わえなくなったようですな・・・
こういった対策案も、是非ご参考にしてください(*´ω`)